フロンティア精神に基づき科学の未開拓領域から発見した研究成果を社会へ還元し、さらに具体的な「モノづくり」へと繋げ社会に貢献するという、理学と工学を融合し学理と技術に立脚した学際的な分野を扱う体制とし、学内教員とともに理工融合の学科・分野横断型研究プロジェクトを主導・牽引する。
研究所について
グローバル化やIT技術の発展など経済・社会情勢にともなう研究環境の変化は著しい。その様な急激な変化のなかで必要とされるのは今までの分野での基礎的・応用的研究もさることながら分野横断的に様々な分野が協力して新たな分野を開拓していく原動力である。分野横断的研究が生み出されやすい環境を整えることによって研究、教育、社会貢献、国際性などでの新たな試みを行う機能が期待される。こうして学部および大学院と連携しながらも研究所としての独自性を発揮できる体制を構築するため既にそれぞれの分野で成果を上げている自然科学研究所と技術科学研究所を統合し、新たにフロンティア理工学研究所が再編成された。学理と技術に基づいた理工融合を礎とし、研究、教育、社会貢献、国際性における新たな分野の開拓を推進することを目的とする。
フロンティア精神に基づき科学の未開拓領域から発見した研究成果を社会へ還元し、さらに具体的な「モノづくり」へと繋げ社会に貢献するという、理学と工学を融合し学理と技術に立脚した学際的な分野を扱う体制とし、学内教員とともに理工融合の学科・分野横断型研究プロジェクトを主導・牽引する。
岡山理科大学の組織として、学部および大学院と密接な連携を堅持しつつ、専任教員の最新の研究成果を学部教育や大学院教育に反映させることにより、理工融合の専門性の高い教育を学部と大学院と協力しながら一体となって行う。
研究所が有する様々な成果・資産をセミナーの開催・出張講義や相談などを通じてこれまで以上に広く公開・還元することに努める。さらに、学内外の教員、産業界そして公的研究機関の研究者との共同研究を積極的に推進し、地域の課題解決や支援・活性化などに繋げる。
アジア圏をはじめとする連携協定を締結している海外の教育・研究機関から研究員を迎え国際的なプロジェクトを主導すること、またこれら教育機関から大学院学生を受け入れることを積極的に推進し、国際性豊かな研究および教育を行う。
1969年 | 蒜山研究所設立 |
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1986年 | 中央研究センター設立 |
1988年 | 環境資源研究センター設立 |
1994年 | 蒜山研究所と総合機器センターの研究部門を統合し自然科学研究所に改組 |
1994年 | 中央研究センターと環境資源研究センターを統合し技術科学研究所に改組 |
2019年 | 自然科学研究所と技術科学研究所を統合し、フロンティア理工学研究所として発足 |
自然科学研究所の母体は岡山県真庭郡川上村上福田の蒜山地区に蒜山研究所として1969年に創設されました。主に,生物‚地学,人類考古学等,フィールドサイエンスを中心とした研究を実施することを目的として活動してきました。1994年に理科大学内付属機関再編成の結果,自然科学研究所に改組,改名されました。それに伴って旧機器分析センターの教員が新たに参画し,研究拠点が岡山市理大町のキャンパスに移り,それまでの蒜山地区の施設は蒜山分室となりました。1996年4月に岡山キャンパス内に加計学園自然植物園が創設され,その研究員は新たに自然科学研究所に加わりましたが,2001年4月加計学園自然植物園は岡山理科大学自然植物園となり自然植物園専任となりました。それを機会に自然科学研究所,技術科学研究所,自然植物園の付属施設間で専任教員が再構成され,現在自然科学研究所では地球科学,物理学,化学の三つの部門からなっています。各研究部門ではそれぞれの複合領域の研究課題でプロジェクトを推進しています。これらのプロジェクトは学内外の研究者との共同研究を通じて専門分野の研究の発展を図ると同時に,それぞれの専門に応じて‚一般に公開されるシンポジウムあるいは観察会を開催して広く社会に対する自然科学の啓蒙活動も行っています。また毎年夏に開催する親子自然観察教室では一般から参加者を募り小学生から父兄までを対象に自然の不思議や仕組みを学ぶ体験型のイベントを企画しています。
本部門は太陽系地球型惑星の成因とその進化の方向を明らかにしていくことを研究目的として活動しています。専任教員2名と学内外の多くの研究者の協力を得て進められています。本部門では3台の高性能な希ガス質量分析装置を備え,30億年前から数万年前までの広範囲な領域に渡る岩石鉱物のK-Ar及びAr-Ar年代測定を可能にしています。また,日本で最初にレーザー段階加熱法を導入し,複雑な熱史を持つ隕石や初期地球の岩石鉱物の極微少量試料から抽出した希ガス同位体分析を可能にしています。さらに,X線回折装置と熱分析装置,学内の総合機器センターなどに設置されている電子線微小部化学分析装置,カソードルミネッセンス装置などによる地球物質科学的研究体制も整えています。学部学生・大学院生はそれらの機器や研究環境を利用して卒業研究を進めることができるようになっています。卒論生は基本的にどの学部からも受け入れられるシステムとなっています。また外部からの要請に応じて出張講義、見学者の受け入れや共同研究の推進などを行っています。
本部門では,遷移金属カルコゲナイド錯体を中心に新規物質の創出を目指した基礎研究ならびに抗癌剤として実用化が期待されている糖連結ポルフィリンとその誘導体の合成を主とする医薬品開発を目指した応用研究を実施しています。また機動性の高い研究所の特性を活かし,広く学内からすぐれた人材を募集して共同研究を行うとともに,他大学の研究者と様々なプロジェクトを進行させており,国内外から期待される研究成果を発信しています。
本部門では,また計算機シミュレーションによる粒子線と固体表面の相互作用の研究を行っています。
技術科学研究所は,研究と教育に関して学術的分野で主に応用的研究を行い,科学技術の発展と地域社会に貢献することを目的として,1994年4月に設立されました。研究所では,岡山理科大学内外との共同研究を推進して,社会に開かれた研究所をめざしています。そのため,共同研究は学内のプロジェクト研究を始めとして,他大学,産業界,公的研究機関との間で行っています。
技術科学研究所は中央研究センター(1986年発足)と環境資源研究センター(1988年発足)が統合して設立されました。各々の研究センターの伝統と研究成果をさらに発展させるため,研究所内は生物工学部門,生体工学部門,環境工学部門,メカトロニクス部門,環境エネルギー部門及び本年度より新しく設置された先端材料工学部門に分れて研究・教育を行っています。
生物工学部門の研究棟は別館(岡山市中区関401-1)と本学構内にあります。環境工学部門の研究棟は本学構内にあり,2000年には第12号館(B6号館)に研究室と実験室が設置され,研究や教育を行う環境が整備されました。また,生体工学部門,メカトロニクス部門,環境エネルギー部門及び先端材料工学部門も構内にあります。
2009年より別館を兼務研究員の便宜をはかるため,共同利用施設として開放しました。
研究陣は,教員12名で構成され,そのうちの10名は学部教員が兼務研究員として参加しています。本研究所には,学部とは違った大型研究機器が多数設置されており,学生の卒業研究や大学院生の研究の指導を行っています。
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